Japan Trip

数あるトリップの中でも、ジャパン・トリップは最も人気の高いトリップのひとつです。毎年、3月下旬の春休み期間を利用して、企業訪問、各種イベント(卒業生やゲストとのレセプション等)や観光をバランスよく織り交ぜながらトリップを実施しています。

ジャパン・クラブは、このトリップの企画・運営にあたって中心的な役割を果たしており、2004年も春休み期間(3月19日から3月28日まで)をフルにつかって、ジャパン・トリップを実施しました。MBA学生25名(日本人はオルガナイザーとして5名が参加)、教授1名、アラムナイ・オフィス・ディレクター1名という総勢27名が参加し、東京、大阪、名古屋、京都そして修善寺の5箇所を訪問しました。

Japan Trip について

ジャパン・トリップは学生の間で非常に人気のあるイベントで、今年で15周年を迎えました。スローンでは毎年数多くのトリップ/トレックが企画・運営されますが、これほど長期間にわたって企画されているトリップ/トレックは極めて稀なようです。
今回は「再生する日本」というテーマで実施しました。ジャパン・トリップはスローンのオフィシャル・トリップのため、いわゆる就職活動を主目的とするイベントとは異なり、一定のテーマの下で日本を理解することを目的としています。従いまして、単に日本を訪問するだけでなく、事前に授業(週1回3時間)を受け、日本の政治・産業・文化や訪問予定先についてみっちりと勉強することが求められます。また、公的機関・民間企業への訪問と各種文化体験が、非常にバランスよく含まれていることもジャパン・トリップの特徴といえます。

日本での活動

限られた日程でしたが、日本の良さを最大限理解してもらえるよう、かなりアグレッシブなスケジュールでトリップを実施しました。簡単ではありますが、その概略を以下にまとめてみました。

訪問地:
主にバスと新幹線を利用し、東京、大阪、名古屋、京都、修善寺の5箇所を訪問しました。初めて新幹線に乗る参加者も多く、日本の高度なインフラストラクチャーにびっくりしていた姿が印象的でした。

公的機関・民間企業への訪問:
公的機関ならびに民間企業(11機関)を訪問させて頂き、エグゼクティブの方々と「再生する日本」を中心テーマとして議論しました。各分野で活躍されているエグゼクティブの方々と直に議論することで、多くのことを学ぶと共に、着実に再生しつつある日本経済のダイナミズムを肌で感じることができました。

アラムナイ・レセプション:
日本で活躍するアラムナイの方々とのネットワーキングの場です。今回は、2人の著名ゲスト・スピーカーにも参加して頂き、大変盛り上がりました。アラムナイ・レセプションの様子については、日本のアラムナイ組織である「MITスローン日本同窓会」のサイトでも詳しく紹介されています。

文化活動:
日本の豊かな文化を理解してもらうために、今年も盛りだくさんの企画を行いました:京都観光、大相撲観戦、歌舞伎、温泉、カラオケ、屋形船ツアー 等。さらに、オプショナル・ツアーや自由時間をフルに活用することで、伝統的な側面だけではなく、近代的な側面もバランスよく理解してもらいました。日本が誇る多様な文化に、どの参加者も相当びっくりしていました。

一橋大学大学院(MBA)との交流会:
一橋大学大学院を訪問し、教授や学生の方々と日本の産業について議論を行いました。また、日本で活躍するMBA学生と貴重なネットワークを構築できました。

写真集

参加者のコメント(一部)

Luis Pita Puebla
“The trip has been for my one of the top 3 experiences of the MBA. It was a great opportunity to get to know one of the most important business and human cultures in the world. MIT brand name provided an amazing opportunity to meet with the top managers in the country. The meetings were terrific, and the visits and social events were a lot of fun!”

Ron Chiu
“I had an amazing time on the Japan Trip. Having been to Japan on my own once before, this trip let me see a part of Japan you can’t really see as a regular tourist. The level of access was beyond anything I could have expected. I learned a lot and I had a lot of fun.”

Francisco Gonzalez-Meza Hoffmann
“Japan is a majestic country where past, present and future converge. However, its inherent complexities make it very difficult for a foreigner without much exposure to its culture, traditions and forms to understand it, and most importantly appreciate it. The MIT Sloan Japan Trip to me was that vehicle of appreciation for Japan. To have people who are capable of bridging both Japan and Western world is a unique opportunity to get a true understanding of what is going on in the second economy in the world.

For future generations of Sloanies interested in Japan and Eastern world, this should be a mandatory trip. Perhaps they won’t be as lucky as we were in terms of the organizers, but the impact this trip could have on broadening horizons and understanding the world is invaluable.”

オルガナイザーの独り言

実は、今年からオフィシャル・トリップへの参加要件が変わり、志望動機や貢献可能性をまとめたエッセイを大学に提出し、一定以上のクオリティとコミットメントがないとトリップへの参加が認められない形になりました。以前よりも参加要件が厳しくなったので、参加者が集まるか若干心配していたのですが、幸いなことに予想を上回る応募があり、例年以上に優秀かつコミットメントの高い学生が集まってくれました。準備授業期間を含めると2ヶ月間、極めて密な時間を共有したことになりますが、この過程を通じて多くのことを学ぶと共に、参加メンバーとのかけがえのない友情を構築することができました。

また、今回のトリップを通じて、日本を代表する大勢のエグゼクティブにお会いさせて頂き、ケース・スタディや授業からでは得ることのできない貴重な勉強をさせて頂きました。お忙しいにもかかわらず、快くスローンの訪問をご承諾して頂いたことに大変感謝すると共に、日本におけるスローン・ブランドの大きさを改めて実感しました。さらに、アラムナイ・レセプションでは、日本で活躍する大勢のアラムナイとお会いすることができ、大変勇気付けられると共に、貴重なネットワークを構築することができました。

スローンの良き伝統であるジャパン・トリップを今後も是非盛り上げていきたいと思っています。【K.M. MBA’05】